机と椅子、そしてApple Wireless Keyboad
林望さんの『書斎のある暮らし』を読んで、とりあえず、机を導入した。今までは、ブログや長めのメールを書く時は食卓に使用しているローテーブルにMacBookを持ってきていた。読書ノートもこのローテーブルの上で書いていた。読書はまあ適当にその時々の気分と都合で。ちなみに、ちょっとしたWebチェックなどはMacBookの定位置だったシェルフの上で済ませていた。
ここがなぜMacBookの定位置になったかというと、コンセントや電話線の配置の関係と、ローテーブルの上に置きっぱなしにはできないからだ。しかし、ローテーブルにMacBookを持ってくるというのが、意外に面倒で(どれだけ無精なんだか、と自分でも思う)、バッテリーも意外に早く減ってしまうので、ブログの更新もすっかり滞りがち。また、ノートを書くときは正座することになるので、慣れているとはいえ、長時間は辛い。膝だけじゃなくて、腰にもくるんだな、正座は。
勉強したいな、というテーマをみつけたことで、勉強する環境を整えるには、まずは机と椅子だ!と思い立ったわけだ。そこで、無印良品のパイン材のデスクセットを良品週間に購入した。ほんとうは、林先生推奨の、コーナーデスクにしたいところなのだが、今回は家具の配置の問題で普通の机で妥協した。いずれはコーナーデスクだな、と考えてはいる。
で、机と椅子の方が効率がいいということもわかったところで、林先生推奨の、ノートパソコンに別のキーボードをつける、というのも導入してみることにした。MacBookのキーボードのTabキーがなぜか外れてしまって、うまくくっつかない、というのもあり、Apple Wireless Keyboadなら、iPadにも使えるので、USB接続のキーボードではなく、ワイアレスを選択した。テンキー付きにしようかとも思ったが、いずれはiMacにしたいなぁ、という野望もあるので、今はテンキーなしでいいや、と。
で、さっそく、MacBookのBluetoothに認識させて使ってみると、たしかにMacBookのキーボードより打ちやすい気がする。
が、ここではたと問題があることに気づいた。そう、マウスが我が家にはなかったのだ。ノートタイプのMacを使い始めてからは、スペースの問題もあって、トラックパッドで作業することに慣れてしまったので、もう何年もマウスを使っていなかったし、マウスを買うという発送もなかったのだ。が、せっかくキーボードを買ったのに、マウスも外付けのトラックパッドもないので、ポインタを動かすのには、MacBookのトラックパッドを使わなければならない、というマヌケな状況となっている。Bluetoothのトラックパッドも一緒にMacBookに接続できるのだろうか??? スペース節約のためには、やっぱりマウスよりトラックパッドだよな。
それと、問題点がもう一つ。どうも、視力がさらに下がっているらしく、ディスプレイの文字が非常に読みにくくなっているのだ。で、めがねをかけてみたのだが、どうもうまく焦点が合わない。MacBookをもう少し高い位置に置けばいいのかな?と思い、他のところで使っている無印のアクリルの仕切り棚の上に置いてみたら、この方がディスプレイは見やすくなった。が、MacBookは結構熱をもつので、大丈夫かな、アクリルでも? しばらくこの状態で使ってみることにしよう。でも、やっぱりiMacが欲しいなぁ。
リンボウ先生の書斎のある暮らし―知のための空間・時間・道具 (知恵の森文庫)
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Apple Wireless Keyboard (JIS) MC184J/B
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柳家小満ん在庫棚卸し
[落語]さようさよう、ごもっともごもっとも
月に一度、三十席限定の、小満ん師匠の落語会。先月はうっかり予約をお願いするのが遅くなってしまい、伺えなかったので、二ヶ月ぶりだ。
本日は
- 「ろくろ首」
- 「猫久」
- 「種の起源」
の三席。
先月、歌舞伎座で「蘭平物狂」を見ながら「あー、この『さようさよう、ごもっともごもっとも』って、落語でもあったよなぁ。なんだっけなぁ???と考えていたのだが、思い出せずにいたら、本日、小満ん師匠のおかげで、無事解決! そう、「ろくろ首」でおじさんが松さんに養子の口を世話することになったが、口のききようを知らないのを心配して、先方に顔見せに行って、お乳母さんが何か言ってきたら「さようさよう」とか「ごもっともごもっとも」とか「なかなか」とか言っておけばいいんだからね、と教えるのであった。あー、すっきりした!! 小満ん師匠、ありがとうございます。
あと、この噺のマクラで、明治頃は、銀座でもろくろ首の見世物が見られたらしい、というエピソードのご紹介があって、へぇ〜と思った。案外そういう「盛り場」感があったんだな、銀座にも。
ちなみに最後の「種の起源」は、30年ぐらい前に、紀伊國屋の生物学フェアの時に、日高敏隆先生の講演などと一緒に紀ノ国屋ホールで落語を、と頼まれたことがあって、その時に紀伊國屋サイドが勝手に「種の起源」という演題をポスターに入れてしまったので、それじゃあということで作った噺だそう。進化論とか生物学とか旧約聖書とか、ほんの上っ面のことしか知らないわたしにも、順序立ててわかりやすく、しかも楽しくなるように話していただけたので、「じゃあ、もうちょと自分でも調べてみようかな?」と思えた。まさに「販促」にはうってつけだっただろうなぁ。
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ろくろ首の首はなぜ伸びるのか―遊ぶ生物学への招待―(新潮新書)
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松竹大歌舞伎 東コース@府中の森芸術劇場
三代目中村又五郎・四代目中村歌昇襲名披露もいよいよこの巡業で無事打ち上げだそうだ。というか、まだ襲名披露興行が続いていたのか!?とびっくり。会場の搬入口には、こんなトラックが。
巡業のトラック、今はみんなこうなんですかね?
演物は「相撲場」と「口上」、「吃又」の三本立て。期せずして2日続けて「吃又」見物となった。
この「吃又」が大変すばらしかった。
幕が開くと空舞台。そこへお百姓さんたちが虎を追い込んだ!といってやってくる、という行き方だ。又平は、袴をつけているので、六代目型がベースなのかな? 昨日の梅玉さんとは細かい違いはあるようだったが、だいたい同じ手順で、又平夫婦が死を決意する場面へ。ただ、この芝居最大の見せ場に向かっていく個々の役者さんのエネルギーとアンサンブルがとても緊密で、気づいたらもうこの場面か!という感じだ。隼人くんの修理之助も、一所懸命に師匠の言いつけに従おうとしているのがよくわかるし、姫の救出に行かせて欲しいと必死に訴える又平への優しさも感じられて、よかった。また、歌六さんの将監がどっしりとした存在感と、弟子たちへの慈愛があふれていて、ステキだ。
又五郎さんの又平の必死さ、それを支える芝雀さん演じるおとくの健気さが過不足なく伝わってくる。「一緒に死のう」という場面ではほろりとさせられたし、手水鉢の肖像画が抜けて驚きのあまりへたり込んでしまう二人の姿には、一緒になって喜んで見ることができる。手水鉢の絵が抜けたあたりから、又五郎さんの又平は、ちょっと人形っぽい?という動きが要所要所にあって、それがまた、この荒唐無稽なストーリーを理屈抜きで楽しむための、いいスパイスになっていたのではないかな? 幕外の引込みも、仲良く手に手をとっていそいそと出かけていく二人を見ていると、温かい気持ちになった。全体を通して、「役者のニン」というのは、こういうことなのかな?と思った。
竹本は、三組が交代で勤めていたが、最後を語った東太夫さんがとてもよかった。
綾太夫さん、喜太夫さんが亡くなってしまって、層が薄くなってしまった感が否めない竹本の中で、葵太夫さんと東太夫さんはやはり安心して聞けるなぁ。
「相撲場」は吉右衛門さんがとにかくデカイ! 米吉くんが可愛い! 歌昇くんは全身全霊で吉右衛門さんにぶつかっていってるな! という感じかしら。
「口上」は、巡業ということもあって、さらっとしたものだったが、吉右衛門さんの「隅から隅までずいーーっと」は何度聴いてもきもちいいなぁ。
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国立劇場 歌舞伎鑑賞教室「傾城反魂香」
七月の歌舞伎鑑賞教室は、梅玉さん初役の又平で「傾城反魂香」だ。事前の記者発表などで「延若さんのお人柄そのもののような実直な又平がが印象に残っており」と梅玉さんが言っていたので、「菊五郎型」ではない又平が拝見できるか?、と楽しみにしていた。
幕開は、いつも通りのお百姓さんたちの虎探し。修理之助が筆で虎を描き消し、その功で土佐の苗字を許され印可の筆を授けられる。ところが、障子屋台の前に設えられた手水鉢が見慣れない、苔の上に置かれ、下の方にも苔が付いているものだ。
お百姓さんたちが花道を引っ込んでからの又平・おとくの出はいつも通り。又平の衣裳は、夏を意識した?という色合いの石持の着流しに黒っぽい羽織(衣裳についても制作発表の時に梅玉さんがおっしゃっていた)。
延若さんの又平を見ていないので、とりあえずそんなに違わないなぁと思っていたら、「声をおしまず」という竹本のところで、又兵の左袖が破けた。これはこれまで見た時には気付かなかったな…。そして、いよいよ又平・おとく夫婦の願いも虚しく、土佐の苗字は許されないとわかり、又平は死ぬことを決める。この辺りも、今まで見たのと話の運びが違うようにも思うのだが…。菊五郎型のVTRを確認して、今回の上演台本とくらべていないので、明言はできない。
ただ、明らかに違うのは、又平が手水鉢に絵を描くために、菊五郎型だと、おとくは将監の硯と筆を借りるのだが、今回は下手の文机のところにある硯箱を持って平舞台に降りて、硯と筆を使う点。これは、延若の型で、師匠の筆を借りるのは申し訳ないので、修理之助のものを借りる、というのを踏襲していると思われる。また、おとくが墨をすっている間に、又平は、まず障子屋台の中にいる将監に向かって一礼してから、手水鉢を見聞する。そして竹本の「とどまれと」で手水鉢を覗きこんで、水に映る自分の顔をじっと見つめるところで、下座の鐘が入る。
めでたく土佐光起の名を許され、衣服を改めるところで、下女がきものと裃大小を持って出てきて、びっくり! 将監の北の方を出さずに下女を出す型は見たことがあったが(たぶん、仁左衛門さんが平成中村座で又平をなさった時だと思う)、北の方と下女が両方出るのは、初めて見た。下女はチャリがかっており、よくしゃべる。そして、又平が脱いだきものは「御前にあげる」とおとくが下女にやってしまう!? 大頭の舞は、魁春さんがご自分で鼓を打っていた(下座に打たせる場合もある)。
最後は、幕外で又平・おとくが引っ込む型だが、立派に歩けといわれてやってみせたあと、照れた?又平が先に一人で元の歩き方に戻ってサーッと引っ込むと、おとくが追いかけていく。ここも最近見た、吉右衛門さんだと、おとくの手を引いてラブラブな感じの引込みだったような気が…。
梅玉さんの又平は実直な人、という感じ。魁春さんのおとくは、もうちょっとしっかり者の感じが強くてもいいかも? 梅丸くんの修理之助は「意地悪に演じてはいけないと教わりました」とインタビューで言っているが、ただただ一所懸命、という感じでよかった。
他にもいくつか、「あれ?」と思った点はあるのだが、今まで見落としていただけかもしれないし、もろもろ確認してみないと、だ。できれば、何度か拝見しておきたい「吃又」だ。
傾城反魂香 嫗山姥 国性爺合戦 平家女護島 信州川中島合戦 (歌舞伎オン・ステージ (12))
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近松門左衛門 『曽根崎心中』『けいせい反魂香』『国性爺合戦』ほか ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)
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清水寺創建の日
798年7月2日、清水寺が創建された。
清水寺には、修学旅行でも行っているのだが、そんなに古いお寺だったとは、お能の「田村」をお稽古するまで知らなかった。
能の「田村」は世阿弥作と伝えられる曲で、前シテは坂上田村麻呂の清水寺建立の伝説に取材し、後シテはその田村麿が現れて鈴鹿凶徒征伐が描かれている。その前シテの部分で、ワキの旅僧に問われて童子が清水寺建立のいきさつを語るのだが、そこに「坂上田村麿」の名前が出てきて「え、清水寺ってっそんんあに古いのか!?」と驚いたのだった。
そして、清水寺の桜の美しさがシテとワキによって謡われる。ここの謡がとても綺麗で、好きなところだ。
後半は、田村麿が鈴鹿の悪鬼を滅ぼすために出陣したあり様が描かれている。この征伐について、滋賀県甲賀にある田村神社に伝わる由緒によれば
「鈴鹿峠に悪鬼が出没して旅人を悩ましており、嵯峨天皇は坂上田村麻呂公に勅命を出してこれを平定させた」
滋賀県 田村神社 ご祭神・由緒
とある。
そして、この悪鬼の正体は、鈴鹿御前という伝説上の女性で、征伐に訪れた田村麿と夫婦になったという説まであるのか…。
鈴鹿御前 - Wikipedia
キリのところは、仕舞の稽古もつけていただいたが、修羅モノの型が満載で、苦労したなぁ。
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「半七捕物帳」がテレビ時代劇の第一作だったらしい
7月1日は、「時代劇専門チャンネル」が制定したテレビ時代劇の日。
1953年7月1日に、日本初の時代劇テレビシリーズ『半七捕物帳』の放映が開始されたのを記念して、とのこと。
さすがに、この「半七捕物帳」は見たことないので、ちょいとググってみた。
半七捕物帳 - Wikipedia
笈川武夫主演で、NHKで1955年5月まで断続的に放送されたとのことだ。
笈川武夫という俳優については、出演作品がチェックできる程度で、詳しいプロフィールなどは、ネット上では発見できなかった。
その後、「半七捕物帳」は連続ドラマとしては7シリーズ制作されていて、1979年には現・菊五郎主演のシリーズも放送されたのか…。単発スペシャルが露口茂主演(フジテレビ系)と、森繁久彌主演(テレビ朝日系)!というのもびっくり。1997年にNHKで放送された「新・半七捕物帳」が映像化された最後で、この時の周縁は真田広之!? 結構、いろんな「半七親分」像があるようだ。
ところで。「半七捕物帳」といえば、宇野信夫脚色、六代目菊五郎が初演した「春の雪解」が歌舞伎でたまに上演されている。これは「(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)」(通称:直侍)をベースに、蕎麦屋と寮の設定を上手く活かしていて、面白く見られる作品なので、再演してほしいな。
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